9月25日、26日と日本プライマリ・ケア連合学会の専門医部会設立シンポジウムに参加してまいりました。
家庭医療の専門医部会が設立されるにあたり、未来にむけてのディスカッションや「内なる診療」の著者ロジャー・ネイバー先生のワークショップが開催されました。
全国にまだ専門医は400人程度ですが、そのうち100名ほどが集まりました。
世界的には浸透している、家庭医療・総合診療ですが、日本ではまだ、浸透していないことを参加者がみな実感していました。しかし、家庭医療・総合診療がもたらす、患者さんおよび社会への利益は間違いないものであると確信しており、それをどのように日本に広げて、進化させていくのかを真剣に話あいました。
ここで得た、私なりの家庭医療を広めるヒントとして、これまで地域で活躍してこられた開業医の先生方に、家庭医療の知識やスキルを知ってもらうことがポイントになるのではないかと思われます。
家庭医療のスキルには専門医試験のポートフォリオ(診療の成果)提出に必要な項目を抜粋すると
・患者中心の医療
・包括的、継続的かつ効率的な医療
・家族志向のケア
・地域志向ケア
・患者とのコミュニケーション
・行動変容
・科学的根拠に基づいた医療の実践
・プロフェッショナリズム
・研究
・研修医教育
・診療所マネジメント
・コモンディジーズ(全科のありふれた疾患)への対応
・生涯学習
・個人の健康増進と疾病予防
・幼小児・思春期のケア
・高齢者のケア
・終末期のケア
・女性の問題/男性の健康問題
・リハビリテーション
・メンタルヘルス
・救急医療
などである。こうした項目をひとつひとつ、このブログにアップしていこうと考えている。
これを読まれている医療関係者では無い方にもなるべくわかりやすく、要点を記載していくつもりなので、お楽しみに。